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医学部受験の慶応進学会フロンティア» ブログ » 中村 克己» 運動会

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運動会

   投稿日: 2018/10/15    投稿者:中村 克己

 8日前のすごく暑かった日曜日、息子の幼稚園の運動会があり、私も足を運びました。

 息子は年長さんで、来年卒園です。娘も同じ幼稚園に通ったので、通算6度目の運動会。これだけの回数になると既視感も強いのですが、今回ばかりは緊張感がありました。年長さんは組体操があるからです。

 私の息子は競争心がなく、「頑張って何かをしよう!」というメンタリティが皆無です。だから徒競走では必ずビリになりますが、個人競技でノンビリやるのはいいのです。ゲームのルールを理解できなくても、理解した上でスルーしても、それは構わない。

 ただ、組体操はチームでやるので、一人だけルールを無視しては困ります。社会性ゼロの我が息子が、組体操を出来るのか。家ではブリッジの練習などをずいぶんやりましたが、不安でした。

 それがね、出来てましたよ!息子の周りにはちゃんと気が利く子がアレンジされていて、息子を助けつつ、一つ一つの試技をビシッと決めてくれていました。キマるごとに「ママみてー!」と得意そうに叫ぶのはちょっと困りものでしたが、良かった良かった。

 続いて、巨大エアバルーンを使った遊戯が行われました。この時は先生が隣につき、息子に神業的なサポートを連発していました。最後は安室ちゃんの「Hero」に合わせて、みんなで踊る。カッコイイ。ふと遠くを見ると、いつも息子を支えて下さる主任の先生が涙をぬぐっていて、私も思わずウルッと来ました。

 園児にあれだけの試技を仕込んでいくのは、大変なことです。ウチの息子は3歳の時からお世話になっていますが、最初は、全く、全く、何の指示も通らなかったはずで、それでも粘り強く付き合って下さった。そして、ここまで出来るようにしてくれた。感謝の念に堪えません。

 一方で、羨ましいな、とも思いました。ウチの息子に限らず、幼稚園児の成長は凄まじい。それは、年少さんと年長さんを比べれば一目瞭然です。日々の業務は大変ではあるのでしょうが、子供たちの日々の成長を目の当たりに出来るのは、一つの小確幸(小さいけれど、確かな幸せ)ではないかと推察します。

 それに比べると、医学部受験生の英語学習は地味もいいところです。油断すれば、成長どころか力が鈍ります。また、何事も、学び始めの段階ではすぐに成長しますが、それを何年も続け、「上の段」に進むと、その先に行くのはだんだん、大変になって来る。

 英語の場合、中学生段階であれば、すぐに上に進めるのです。しかし高校英語を通過しさらに医学部入試の英語、ともなると「ちょっと頑張ればすぐに次のステージ」というわけには行きません。ここまで来ると英語力だけではなく、文脈力や概念化能力など様々な能力が要求されます。ざっくり言えば、思考力が要求されるのです。

 これは、来る日も来る日も、必死に英文と向き合うことでしか向上しません。しかし、向き合い続ければ、必ず向上しますし、それは生きる力につながる。思考力の伸長は、私にはハッキリと分かりますが、生徒はなかなか実感が湧かないことでしょう。険しい山を登り続けるのにも似た苦しさがあるはずです。

 英語4技能(読む、聞く、書く、話す)を測れる民間試験(TOEFLやTEAPなど)を大学入試の合否判定に用いることに対し、国公立大学が難色を示しつつあります。公平性が保てない等、さまざまな理由がありますが、学生の読解力が低下することへの抵抗感も理由の一つではないでしょうか。

 4技能入試になったら、超中途半端なスピーキングとライティングが(まあまあ)出来る一方で、読解力は今の学生以上に低い、という結果になる可能性が、十分にある。それは、大学人としては受け入れがたいはずです。

 大学人の懸念も分かります。学生の読解力が落ちれば、高度な内容の文献は読み解けない。ひいては思考力低下にもつながるのではないか、と。しかし私は、英語入試は4技能に舵を切るべき、と考えます。

 ただし、「モチベーションセッティングをきっちり行った上で」が条件です。モチベーションが曖昧なまま、中高生に「これからはリスニングやスピーキングも頑張ろうね」と言っても中途半端に終わります。今でも、学生の時間はスマホに取られ、勉学には十分に回ってこない状況なのです。4技能がなぜ必要なのか。その必要性を、説き続ける必要があります。

 そのためには「世界の中の日本」という視点を、もっと持たなければなりません。日本は人口減少社会を迎える一方で、否応なしに、グローバル競争に巻き込まれています。この中で生き抜くには、「ヤル気が湧かない」的な、贅沢なことは言っていられない。それが私の考えですが、心配しすぎでしょうか。

 杞憂に終わって欲しいと思います。ただ、「脱皮しないヘビは死ぬ」のもまた事実です。仮に諸外国との競争に負けた時、彼らが敗者に手を差し伸べてくれるとは限らない。母国語も英語も数的処理能力も、体力も倫理観も奉仕の精神も、鍛えておく方がいい。変化がますます激しくなるこの先の日本において、あの光景が失われる可能性だってあるのだから。園児たちの雄姿を脳裏に浮かべつつ、そんなことを思っています。

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