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医学部受験の慶応進学会フロンティア» ブログ » 中村 克己» ハングリーであること

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ハングリーであること

   投稿日: 2018/03/14    投稿者:中村 克己

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  ここ最近は、朝鮮半島発のニュースばかりを目にしている気がします。オリンピックに続きパラリンピックも開催中ですし、南北首脳会談に続き、米朝首脳会談も開催される方向で調整に入っている、とのこと。韓国や北朝鮮を知る機会が増えていますが、その中でも印象に残った記事を紹介します(池上彰さんの「日経ウーマン(4月号)」連載より)

 池上さんによれば、「サムスン電子は、取締役や経営陣に入る人以外は45歳が定年」だそうです。

 すごくないですか??

 これはつまり、サムスンに入れたとしても、猛烈な競争があるということです。サムスンから他企業へ転職すれば収入は大幅に下がる。社員はみな必死になるはずです。

 韓国は熾烈な受験戦争で知られますが、これは、財閥に縁もゆかりもない人が実力で就職するには受験でいい大学に行くしかないからです。それが貧困から抜け出る唯一の道なので、競争が激化する。

 経済格差も激しいと報道されています。20年前のアジア通貨危機の際、IMF(国際通貨基金)から支援を受けた時の条件が、雇用の現場に市場原理を導入すること。その結果、非正規雇用が広がり、一気に格差が広がったらしい。

 これは強烈なストレス社会です。政府高官の不正に対する韓国有権者の怒りには凄まじいものがありますが、このような社会背景を踏まえれば理解できる気がします。

 私が学生の頃、大学やバイト先で、韓国からの留学生と接する機会は多々ありました。彼らは皆、日本語も英語もマスターしていて、勉強も他の活動も全力でやる。タフな人たちだったことを覚えています。私の大学時代は通貨危機直後のころです。今思えば、帰国しても就職できるか分からないから、死に物狂いで勉強し、留学先で就職できるよう努力していたのでしょう。

 このあたりの事情は現在も変わらないはずです。韓国の学生は留学先でどんどん現地になじもうとして、そのパワーがすごいという声を聞きます。大袈裟に言えば、彼らの多くは片道切符を持って外国に出る。帰るところはない、その場で結果を出すしかない、と思えば、力の出し惜しみなどするわけがありません。

 池上さんの記事を読んで、とある医学部受験生の父親と面談をした時のことを思い出しました。

 その方は、「先生、私の息子はちっとも必死にやらないんです。本当に甘くて困る」と仰る。私から見ると頑張っている受験生でしたが、父からすると、「風呂に20分も入るなんて信じられない。時間がもったいない」「5分で出てきてすぐに勉強するくらいじゃないと駄目だ」と。

 その方は、台湾から日本に留学して勉強し、苦学して秋田大学医学部に入って医師になり、今は三鷹で開業されています。若い頃に徴兵された経験もあるそうで、

 「軍隊では髪も含め、3分で全身を洗って出るのが当たり前。皆がそうしていた」と。日本に来てからも、風呂は5分、食事も5分で、それ以外の時間は全て勉強していた。故郷に残して来た家族の未来は、全て自分の肩にかかっている、そう思うと勉強せずにはいられなかった、と。

 人間がサボってしまうとすれば、サボっても困らないからです。
 物質的に、本当に切実な水準で困るならば、ヤル気が起きないとは誰も言いません。「飢死か、行動か」の二択を迫られたら後者を選ぶはずです。

 もちろん、日本では、物質的に困ることはまずありません。その意味では有難い境遇にいますし、先人に感謝すべきでしょう。しかしそれが、現代人から底力を奪う結果にもつながっている、とも言えます。

 受験生の中には、のほほんとしている生徒さんも少なくありません。その中でハングリーさを持っていれば、それは差別化要因になります。

 かく言う私も自分がハングリーだと言い切る自信はありませんし、本当は多様な価値を認めたいのですが、受験に限って言えば、目標に対する執念は大事な徳目です。自分の「ガツガツ度」はどれほどか。考えてみることには意味があります。

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