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継続

   投稿日: 2018/03/10    投稿者:中村 克己

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 昨日は、藤井聡太六段が、師匠の杉本昌隆七段に公式戦で勝利した、というニュースがありました。私は勝負事は何でも好きなので将棋ブームにも乗っておりまして、千駄ヶ谷の将棋会館まで足を運んだこともあります。

 将棋会館では様々なグッズが売っていて、私の目当ては羽生善治永世七冠のもの。何にしようと物色していたら、扇子が目に留まりました。そこには羽生さんの揮毫で、

「継続は力なり」

と記されている。

 単純極まりない言葉。でも、彼の言葉だと思うと、心に居座って動かない感じがある。私の好みの書きぶりではなかったのですが、思わず買いました。

 羽生先生には不思議な迫力があります。藤井君は強烈な負けず嫌いらしく、そういうの好きだなあと私は嬉しくなるのですが、永世七冠は、負けず嫌いとか何とか、そういう水準を超越している気がします。

 彼が色紙に好んで使う言葉は「玲瓏(れいろう)」。これは、周囲がよく見渡せる、透き通った静かな心境、という意味だそうです。雑念のない澄んだ気持ちで、自然に深い読みができる状態。その読みにも確信が持てて、時間も無理なくコントロールできる状態。勝負の場に一体化して、自我が消えた「軽い」感覚もあるのだと思います。スポーツで言うところの「ゾーン」でしょうか。

 玲瓏という言葉は宮沢賢治の詩の中にもよく出てきますが、賢治が使うのは分かるんです。彼は祈りの人ですし、一人の宗教者として、悟りの境地をはっきりと目指していた。そもそも過激な人ですから自分を極限まで追い込むようなことをよくやっていた。法華経を何万回と唱えるうちに玲瓏の境地に入ったこともあったはずです。

 でも、羽生さんには、そういった極端な、あるいは宗教的な匂いがしない。ふつうにそこらへんにいるおっちゃんという風で、でも言っていることは深くて、勝負には滅法強い。唯一無二の存在感があります。

 私は、何かを一心に続けていると、人間は一種のトランス状態に入るのでは、と思っています。頭と心に変化が生じ、自我が溶け、対象と一体化するような感覚。そうなると、続けることが全くつらくなくて、ますます入り込み、最終的には奥義みたいなものが感じられるようになるのではないか。

 イチローにも「小さいことを積み重ねることが、とんでもないところに行くためのただひとつの道」という名言があります。昨日はマリナーズの入団会見がありましたが、イチローのコメントは、やっぱりイっちゃってます。野球の神様に捕まえられている。多分、のたれ死ぬまで連れて行かれると思いますが、きっと本望でしょう。

 継続っていうのは言葉こそ凡庸ですが、難しい。
 難しいからこそ、大きな可能性を秘めています。

 一方で、成果が出ないのに延々と続けしまう人もいます。受験でもよくあります。その意味で、継続は諸刃の矢です。怖くて変化できなくて、だからダラダラと継続してしまう、というパターンもありえます。

 前者の継続なら最高ですが、後者の継続には注意が必要です。

 自分の「継続」がどれほどの可能性を秘めた営みなのか。
 特定分野であれば、その道のプロに相談することを勧めます。

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