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医学部受験の慶応進学会フロンティア» ブログ » 中村 克己» 言葉にできることの強さ

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言葉にできることの強さ

   投稿日: 2018/02/23    投稿者:中村 克己

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  何日か前のことになりますが、小平奈緒さんがスケートで金メダルを獲得しましたね。彼女の強さにまつわる話として、紹介したいエピソードがあります↓

 小平には年に一度、「技術討論会」として、自らのスケーティング技術を語る日があるそうです。スタート前に腰を右手でこんこんと叩くのは「右骨盤を中に入れて」、速く飛び出すため。スタート時の姿勢は「怒った猫のような背中を意識し、肩を上げる」と表現されます。

 この討論会は、彼女の恩師の結城匡啓コーチが、信州大学スケート部の選手に対し、20年近く続けているそうです。その趣旨は「精神論ではなく言葉で技術を理解し、指導ができる人材を育成すること」。

 同大学を卒業した後も小平は毎年参加を続け、去年で12回目の参加だった。毎日メモに書き記している「技術カルテ」を参考に資料を作り、チームメイトに対し、自らの技術をプレゼンしてきた。

 彼女の言葉は「プロフェッショナル感」満載だとかねてから思っていましたが、やはりそういった取り組みを続けていたのか。金メダル獲得後の記事を読み、府に落ちるものがありました。自分の感覚を言葉に置き換え、本当に深いところで競技を理解する取り組みを続けてきたのです。

 一日は24時間しかありませんし、肉体はすぐに摩耗します。氷上でのトレーニング量には限界がある。そもそも骨格や筋肉量ではオランダ勢に勝てません。小平は、自分が勝負できる部分はメンタルと技術レベルの高さ、そして技術を支える知性、と位置づけ、それらを強化してきたのではないでしょうか。小平と結城コーチには、「チェンジレバー」「スイッチ」といった、二人の間で分かり合っている言葉がいくつもあるそうです。

 英語においても、なぜその解答にたどり着いたのか、あるいは他の選択肢はダメなのか、言葉で語れる受験生は強い。ただ、その時、「英語界の言葉」、つまり専門用語を上手に使えることが好ましい。例えば「wheneverが導く節は副詞節。前置詞ofの後ろには名詞(のカタマリ)が来るはずだから、このofの後ろにwhenever節は来ないと思った」という風に。(専門用語と言っても、大学受験用の参考書に載っているレベルの言葉でいいのです。ただ、多くの受験生はそれらの用語を正しく理解していません)

 「分かりやすい説明」は大切です。私も極力、生徒さんに余計な負荷をかけないような説明を心掛けています。

 一方で、「タームに慣れ、その言葉で思考プロセスを説明できる」ことを目指して欲しいので、あえて用語を多用することもあります。専門用語は、それまでの自分の脳にはない言葉であり、概念です。よって、使いこなせるようになるまでには、それなりの時間がかかります。

 しかしこれは自転車の乗り方のようなもので、一旦、身体で分かってしまえば、簡単には抜けません。使える言葉を一つ獲得すれば、そのぶん、世界は一つ単純になります。そうして「モヤモヤ」をひとつずつクリアにして行く。それこそが学ぶ意義ではないでしょうか。

 正しい作法を身に付けて英文を理論的・分析的に読む癖がつけば、後が楽です。勉強の効率もbeforeとafterでは全く違います。

 もちろん、いつまでも「文法が気になって仕方がない」ような読み方でもダメなのですが。ただ、まずは言葉(専門用語)で、自分の英文解釈のプロセスを説明できるようになりましょう。これはいわば「分析(細分化)」の作業です。

 その後で、もしくは同時並行で「統合(一般化)」の作法も鍛えます。「分析」も「統合」も、両方とも知性の働きです。

 受験生は一日中勉学に打ち込んで知性を鍛えられるのですから、私からすると、本当に羨ましい。贅沢極まりない立場だと思います。(ただ、苦しい受験生活を送っていた20年前の私がそんなことを言われても、「黙れオトナめ」と思ったことでしょうが。。。若さとはムツカシイものです)

 言葉に出来ることの強さを、心に留めておいて下さい。

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