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医学部合格には勉強の手間を惜しむな

   投稿日: 2015/03/19

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当校は他予備校で何年も浪人された後、相談にくる浪人生が多い。

いわゆる多浪生である。

昨今医学部の難関振りは相当であるが、浪人の原因はそれだけではない。

一番多いのが「勉強不足」であることは間違いないだろう。

次に勉強の中身の問題、即ち、「目の前の勉強に集中できていない」、「受験勉強の的を外している」などである。


ところで浪人している原因として、余所ではなかなか発見してもらえないのが「基礎学力の欠落」である。

多くの受験生、指導者は「基礎学力」の意味をわかっていないのではないかと常日頃感じている。

数学を例にとってみよう。数学の基礎学力とは何か?


 

各単元の概念をおさえ、公式や定理を覚えており使いこなせること。


このように理解している方が多い。もちろん、間違いではないのだが、完全ではない。

完全ではないとどういう結果になるのか?

 

授業は理解できる。

問題集もやっている。

だがしかし、入試で充分な得点が取れない。

あるいは、入試問題で歯が立たない。

 

ということになる。何が違うのだろうか?

 

何かが間違っているに違いない、と思える人は挽回の可能性はある。


数学の原点は「思考力」である。


 

日本は江戸時代には既に、「算術」という形で数学は学問的な要素を持ち始めていたが、

世界を見渡せば、18世紀辺りまでは現在でいう数学という学問はなく、

建築や測量の道具としての「幾何」が一般的であった。

一方で、双方が難しい数学の問題を作成し、その解法を競うという「数学試合」なるものは古代から存在していた。

 数学の公式や定理の多くはこの「数学試合」で生まれた必殺技の数々であり、門外不出の時代もあった。

 

2次方程式の解の公式は古代バビロニアから使われていたし、

「負の数」の認識は7世紀頃にインドの天文学者プラマグプタが

「2次方程式には解が二つある」ことを認めたことによる。

だから、それまでは、1-2=0 (何もない)とされていた。

 

その後、人類の歴史の中で繰り返された「数学試合」は思考の格闘技ともいえる熾烈を極め、

3次方程式の解の公式、4次方程式の解の公式が発見されている。

それは多くの数学者たちが生涯をかけ、血と汗と涙を流し世に送り出したものであった。

 

そして19世紀、現代数学の根幹を作った若き天才エヴァリスト・ガロアの登場が

方程式の解法にピリオドを打つ。それは、


 

5次以上の方程式には解の公式はない


 

このことを発見したガロアは獄中でガロア理論なるものを書き示し20歳の若さで世を去った。

 

話は長くなったが、数学とは初めに公式ありきではない。

 公式は思考の産物であり、ただ覚えても役に立たないことが多い。

 

では、どうすれば数学の基礎学力が身についていくのか?


 

公式は一度自分で導いてみろ。定理は一度自分で証明してみろ


 

そのための最高の参考書が「数学の教科書」である。

そこに全てが書いてある。

 

多くの受験生はこの手間を省いてしまっているのではないか。

 

医師の道は長く険しい。

あなたが良き医師を目指すなら、病気やけがの治療法をよく知った上で患者に施すべきであろう。

 

医学部はこうした手間のかかる作業で

「完全なる基礎学力」を身につけたときに光が見えてくる。

 

それが、合格なのである。

 

数学・小論文 講師  杉崎智介

 

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